私たちがスパやリラクゼーション空間に入った瞬間、心が安らぎ、リラックスできるのは、お湯やマッサージの力だけではありません。
そこには、視覚、聴覚、嗅覚といった五感に働きかける、緻密な環境デザインの秘密が隠されています。中でも、無意識のうちに私たちの気分や自律神経に最も強く影響を与えているのが、「照明の色」です。今回は、色が持つ心理的な効果を利用した、スパの照明デザインの秘密と、それがどのように究極のリラックス効果を高めているのかを解説する五感トリビアをご紹介します。
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- 1. 光が左右する「体内時計」と「リラックスモード」
光の色、すなわち「色温度」は、私たちの体内時計と密接に関わるホルモン分泌をコントロールしています。例えば、日中の太陽光に近い青白い光は、脳を活性化させるホルモン分泌を促し、集中力を高めます。しかし、この光を夕方以降に浴びると、睡眠を促すメラトニンの分泌が抑制され、体が活動モードから休息モードへ切り替わるのを妨げてしまいます。
対照的に、夕焼けや暖炉のような赤みやオレンジがかった光(低色温度)は、メラトニンの分泌を邪魔せず、副交感神経を優位にし、心身を自然とリラックス状態へと誘導します。
- 2. 色彩心理学を応用した「空間の翻訳」
照明の色は、単に光の温度を調整するだけでなく、色彩心理学に基づいた感情的な効果も空間にもたらします。
アンバー(琥珀色):高級感と同時に、温もりと包容力を表現する色です。この色を空間全体に柔らかく広げることで、訪れる人々に無意識のうちに「ここは安全で、守られている場所だ」という感覚を与え、警戒心や緊張を解きほぐします。これは、心を解放し、トリートメントの効果を高めるための基盤となります。
グリーン(緑色):視覚的な刺激が少なく、自然との繋がりを感じさせる緑色は、目の疲れを和らげ、精神的な落ち着きをもたらします。水辺や休憩エリアに間接的に取り入れることで、都心にいながらにして自然の中にいるような、高いリフレッシュ効果を演出します。
このように、スパの照明は単なる明るさ調整ではなく、お客様の心へ語りかけ、深い癒やしへと導くための「空間の翻訳者」としての役割を果たしているのです。
- 3. 「ゆらぎ」の照明が脳を休ませる秘密
スパの照明デザインのもう一つの重要な要素は、「光の質」です。強い光や均一な照明は、視覚に負担をかけ、知らず知らずのうちにストレスを与えます。そこで採用されるのが、間接照明と「ゆらぎ」です。強い直射光を避け、光を壁や天井に反射させる間接照明は、視覚的なノイズを排除します。さらに、キャンドルの炎のようにわずかに光の強弱が変化する「ゆらぎ」を持つ照明は、自然界の波や風と同じ「1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)」と呼ばれる心地よいリズムを持ちます。このリズムは、脳波をリラックス状態のα波へと導き、意識的な努力なしに深い休息を得ることを可能にします。
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