毎日パソコンに向かい、キーボードを叩き続けるデスクワーク。夕方になると肩が鉛のように重くなり、首を回すとゴリゴリと音がする…そんな悩みを抱えている方は非常に多いはずです。「肩こり」という名前の通り、多くの人は肩を揉んだり、首に湿布を貼ったりして対処しようとします。しかし、「肩を揉んでも一向に良くならない」「すぐにまた辛くなる」と感じたことはありませんか?実は、デスクワークによる肩こりの原因は、必ずしも「肩」そのものにあるとは限りません。長時間のPC作業やスマートフォンの操作が日常化した現代人にとって、見落とされがちな「第二の疲労ポイント」が存在するのです。今回は、プロのセラピストが施術の現場で頻繁に遭遇する、肩こりの意外な正体と、その解消法について深く掘り下げていきます。
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- 盲点となっている「腕」と「手」の疲れ
デスクワーク中、あなたの肩はあまり動いていませんが、指先や腕はどうでしょうか?キーボードを打ち、マウスを操作し、スマートフォンをフリックする。現代人の生活において、手先と腕は常に酷使され続けています。実は、人間の体の構造上、指を動かす筋肉は肘周辺から伸びており、さらに腕の筋肉は肩や首へと繋がっています。つまり、指先や腕の疲労が蓄積すると、その緊張が筋膜や筋肉の連鎖を通じて肩や首を引っ張り、結果として「肩こり」という症状として現れるのです。 特に、肘から手首にかけての「前腕」の筋肉がパンパンに張っている方が非常に多く見受けられます。また、マウスを握りしめる動作で手のひらの筋肉が凝り固まっていることも珍しくありません。これらの部位は自分では疲れを感じにくい場所であるため、放置されがちです。しかし、プロのマッサージを受ける際、腕や手を丁寧にほぐしてもらうだけで、驚くほど肩が軽くなることがあります。これは、肩こりの「震源地」である腕の緊張が解けたことによる効果なのです。
- 眼精疲労からくる首・肩へのダメージ
もう一つの大きな要因は「目」です。モニターを凝視し続けることで起こる眼精疲労は、単に目がショボショボするだけでなく、首や肩の筋肉を硬直させる大きな原因となります。目のピントを合わせる筋肉は自律神経と深く関わっており、目を酷使すると交感神経が優位になり続け、全身の筋肉、特に後頭部から首、肩にかけての筋肉が常に緊張状態になります。 また、画面を見ようとして無意識に頭が前に出る「スマホ首(ストレートネック)」の姿勢になっていることも、物理的に首や肩への負担を倍増させます。頭の重さはボーリングの球ほどもありますが、これを首だけで支える姿勢が続けば、どれだけ肩をマッサージしても、姿勢という根本原因を改善し、目の疲れをケアしない限り、肩こりは無限に再発してしまいます。施術においては、肩だけでなく、ヘッドマッサージや顔周りのツボ押しを組み合わせることで、目の疲れにアプローチし、結果として肩こりを緩和させることが可能です。
- 全身の繋がりを意識したトータルケアの重要性
「肩が痛いから肩だけを揉む」という対症療法的なアプローチでは、デスクワーク特有の根深い疲れを取り除くことは困難です。腕、手、デコルテ、頭皮、そして目。これら全てのパーツが複雑に関連し合い、最終的に「肩こり」というSOSサインを出しているのです。私たちプロのセラピストは、お客様が「辛い」と感じている場所だけでなく、その痛みを引き起こしている「トリガーポイント(引き金となる点)」を探し出し、全身のバランスを整えるように施術を行います。 もしあなたが慢性的な肩こりに悩んでいるのなら、一度視点を変えて、腕や目のケアに重点を置いたマッサージを受けてみてはいかがでしょうか。自分では気づかなかった「疲れの元凶」が見つかり、これまで体験したことのない軽さを実感できるかもしれません。忙しい仕事の合間や、一日の終わりのリラックスタイムに、プロの手による全身調整を取り入れることは、明日へのパフォーマンスを最大化するための最良の投資と言えるでしょう。
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